帰る場所
人間は愚かだ。なくして初めてその価値に気付く。
その価値とは、健康や仲間、信頼や家族との時間に変えて想像するといい。きっとなくした経験がある者は、人生の濃度が違う。
彼らは経験してやっと気付いた。すべてが当たり前で、それが当然。そんなものあるわけがない。
無くなることを受け入れたとき、『すべてが愛おしく、また、輝く』と言った故人もいた。だから学ぶべきだ。
家族と過ごせない時間が逆に、過ごせるときの価値を高める。そして、それを高濃度にして過ごすほうが私たちらしい。限られた時間を圧縮して。
これが私たちが選んだ道だ。その価値あるモノと引き換えに、他の誰かの日常を保つ。
仕事を果たしたら、さぁ 帰ろう。家に帰ったら臭いと嫌がるぐらい抱きしめてやろう。
ただいま、おかえりなさい。長いお仕事お疲れ様。